「きれい」を「楽しむ」美容院 BBQ(Best Beautiful Quality)

コラム
  • 2017.9.01
  • サーフィンを通じて 心のバランスを
 

朝晩ともに少しずつ夏の終わりと、秋の始まりを感じるようになりました。季節の移り変わりを感じるとき少しセンチな気分になるのは私だけでしょうか。

今回趣味の記事なのですが、私自身ものすごく趣味を通じていろいろ感じることがあり、それが仕事にも影響されることも多いと思っています。

私たちの夫婦で営んでいるような小規模のお店は私たち個人の考え方、よる影響がほとんどですので、たかが趣味でも良い意味でも悪い意味でも、自分たちの考え方、捉え方一つで店の未来が変わってくると今では実感しています。いつもご愛顧頂いている常連顧客様、興味を持ってもらっている新規のまだ見ぬお客様にこの記事を読んで今のB.B.Qを知っていただければと思っています。

 

独立開業からの想いと葛藤

4年前、地元に帰ってきて顧客ゼロから独立して、今まで真摯に仕事に向き合ってきました。しがらみも何もないゼロからのスタート。自らが選んだ道とはいえこれは始めた人にしかわからない辛さでもありました。

どんなお店にしたいのか?どんなお客様が通うお店なのか?どんなサービスを提供しようか?

それに伴う値段をどうやって決めようか?慣れない土地感でありまさに手探りでした。

『キレイを楽しむ美容室』コンセプトの通り、お客様自身がキレイを日々楽しめるように・・・という簡単なようで奥の深いコンセプトにしました。

オープン当初から決してブレないコンセプトです。お客様自身が自分の髪を好きになり、愛着を今まで以上に髪にかけて、日々過ごすこと。

お客様の成長なしでは成し得ないコンセプトなのです。当初から当店に通っていただいて最低1年はお客様の習慣づけで時間もかかると見ていました。

お店全体で言えば、そういったコンセプト通りの綺麗なお客様で店が溢れかえるのはオープンから5年はかかると考えていました。

髪をドライヤーで乾かすと髪が痛むから乾かさない・・・

湿らせた髪でコテを巻いてくださいねと美容室で言われていたり・・・

すごいクセだからストレートしていると聞いて、見てみたらただの寝癖だったり・・・

そんなところからのスタートでした。

美容室に行った日は綺麗だけど、次の日には寝癖の頭では当店はダメなのです。

今までずっと、伝え続けました。今来ていただいている常連様は言わなくてもできる人、できるようになった人です。そして今もご新規のお客様には伝え続けています。

このコンセプトの継続こそが大切なわけですが、非常に達成感とともに私は疲れてしまいます。

お客様に、時には伝えるためにガツンときついことも言わなくては伝わりません。

私もお客様と同様、辛かったり悲しかったりするのです。

しんどくて、二度と見えない新規様もいらっしゃいます。それぐらい一生懸命させてもらうのです。

オープンして3年ぐらい経った頃、そんな気持ちのコントロールが徐々にできなくなってきました。

今までこの仕事の仕方で多くのお客様に支持していただけているという実感とともに、美意識は高まっていきます。もっともっと・・日々極端に厳しくなっていく自分の価値観、傷つけてしまっているかもしれない気持ちで同時に辛くなっていっていた頃でした。

今思えば、たくさんのスタッフと仕事をしていた頃は、いろんなレベルのスタッフと雑談しながら時には妥協しながらお互い切磋琢磨してやってきたけれど、独立してからは、自分の思った通りにやりたいように、できるようになった。思い描いていた意識の高い仕事を突き詰めていくと、結局その突き詰めた部分は全てお客様にダイレクトにぶつかってしまっていました。そしてそれは友人にも、そうだったかもしれません。きつく言うことが相手のためになると信じていたからです。でも違った時もたくさんあります。取り返しのつかないことを言ってしまったりもしました。

その時の自分はそうするしか気持ちが収まらなかった。

今でも美容の仕事に関してお客様に伝え求めることは多いです。

髪を通じて綺麗を通じてこれからもっと楽しんでいただくために。

特に新規のお客様には厳しかったと思うし、今も続けていることです。

大事なことなんだけど、続けていくうちに私の心のバランスは崩れかけていた。

気晴らしが下手くそだった。

そんな時に出会ったのがサーフィンでした。

 

日々充実するサーフィンで生活の質、仕事の質が上がった

サーフィンと出会ってから今まで仕事一筋で家と職場の往復でしたが、今ではそれプラス夢中に遊ぶことを習慣になり、もうすっかり生活のリズムに入ってしまいました。

主に仕事前の朝に入り、そのまま仕事をするスタンスが気持ちいい。

夏の今は朝4時には家を出て海で3時間、思いっきり遊ぶ。冬は、朝6時に日の出とともに海に入って2時間遊ぶのですが、自然が相手なので波のない日は遊べません。波がありすぎても入れません。波はある程度、家で天気図や風向きなど予報でわかるのですが、実際行って観てみないとわかりません。

さっきまで波がよくても、潮目は変わるし時間帯でもその時その時で全く違います。

期待しないで行ってみてものすごくいい日もあれば、期待しといて全然な日もあります。

毎日いい波が来る時もあれば、2〜3週間、平気で待たされる日もあります。

今思えば仕事ばかりの自分はすごくせっかちになっていました。なんでもコントロールできるものはしなければ気が済まなくなっていきました。

海に入れば、自然と向き合うしかありません。せっかく海まで行っても2時間何もできずただ浮いている日もあるのです。

思いっきり、コントロールできない自然に振り回される時間が心地よくなっていく感じが不思議と心地いい。こんな時人間の力や思いは全く無力。

朝、海から戻り仕事を始めると、分単位で予定が決まっています。

以前の自分なら

自分が仕事を、完全にコントロールしている。

時間も技術も全て思い通り!!お客様をコントロールできてしまっている。

などと思ってしまう時も以前はあったりしました。いやー残念

以前は大きな組織、大人数の職場であれば自分の考えが通らず難しいことも、我慢していたことも、たくさんありました。

それがいつの間にか我慢するようなことがなくなり、個人店で自分がオーナーで好きなようにやっている分にはできて当たり前なことに気づかずにいました。

サーフィンを始める以前の仕事一本の自分なら、仕事の全てをコントロールできないと気が済まなくなってしまっていたのですが今では、自分の傲慢だと感じることが多くなりました。

こんなことを言ってはいけませんが、完全予約制に慣れてくると、突然の予約のキャンセルや、お客様の明らかな理由のない遅刻を以前は許せない気持ちや、いたたまれない気持ちでいましたが、

今では、すごくすごくちっぽけなことと捉え、済んでしまったことは心穏やかにコントロールできるようになりました。(もちろんダメなことはお伝えはしますよ)

自分では全くコントロールできない自然の遊びと、コントロールだらけの仕事を1日で交互にすると、1日どんなことも楽しく面白い。

少しは気持ちに余裕ができたかな??

yukaは続けたほうがいい感じだよって背中を押してくれます。

私たちの充実こそが仕事の質向上の根本だと今は思っています。私の場合はたまたまサーフィン。どんなことでも仕事以外に夢中になれれば素敵な趣味ですね。

今では当日、夕方予約が入らなければ、海行ってますね。

そして常連様ももうわかってる。

電車待ちで傘でゴルフスイングをしているお父さんの境地を今なら共感できます。

そうやって仕事とのバランスを取っているんですよね^^